世界遺産に登録されている日本の社寺の建物を「何となく眺めてオワリ」、はそろそろ卒業!
つぶさに観察してみると、建設当時の世相や宗派などおもしろストーリーが読み取れるもので・・・
たとえば門。
日本の世界遺産に登録されている多くの社寺は権威を表現する手段であり、寺格や宗派によって使える模様が決まっていたほど象徴的。そして建物の高さの大部分を占める屋根も、ゆるやかでエレガントな曲線美を作るために、日本独自の技術の数々が盛り込まれている。
一見似たような建物が並んでいるかのように見える寺院。が、そこが修行や生活の場であったことを忘れてはならない。じっくり観察してみたり、少し想像力を働かせるだけで、グンと身近なものに感じられるはずだ。
寺院の門
門は寺の顔。守ったり囲ったりする以上に、権威のしょうちょうとしての威力が絶大なのだ。その最たるものが桃山時代に大流行した“唐門(からもん)”。屋根の形に由来する呼び名で、彫刻で彩られたビジュアルが鑑賞ポイントになっている。
「西本願寺」唐門や「二条城」唐門は彫刻と飾り金具でゴージャスに。
「醍醐寺」山宝院唐門(さんほういんからもん)は皇室の紋である菊の彫刻で天皇家との縁をしっかりと表現。
屋根
屋根の割合が多い日本建築。仏教伝来とともに屋根にカーブがもたらされ、風土にマッチした緩やかなものに変化した。
/a>」本殿のような優美なカーブや「清水寺」本堂のような超複雑な三次元曲面など、技巧を尽くした曲線美がポイントだ。
「東寺」五重塔の初層軒下には屋根を支える天邪鬼が・・なんて隠れキャラも要チェック。
伽藍(がらん)
古典的な大伽藍では、南大門、中門、金堂、講堂、食堂(じきどう)が一列に並ぶ。だが、寺の形式は時代や宗派、地形により多彩で、呼び名も違いややこしい!!
そこで東寺を例に以下公式を覚えておこう。
食堂=僧の寝食の場。
講堂=僧侶が勉強する場所。
※禅寺では法堂(はっとう)中世になって金堂と講堂は本堂に集約。
金堂=寺の中心。仏像を置いて礼拝供養をささげる。禅院では仏殿と呼ぶ。